水の都、岐阜県大垣にある旭遊郭を散策しました。
南口から徒歩15分、藤江町5丁目の一角が目的地です。
明治22年、この場所で遊郭が出来た当時は、妓楼十八軒、娼妓三百十名だったとされています。
その二年後、濃尾大地震で大垣市は壊滅的な被害を受けました。大正〜昭和初期で復興したものの、第二次世界大戦で再び壊滅的な惨状となり、当時の建物はほとんど残されていません。
現在残されている建物は幸いにして数多の震災の被害を免れた貴重な遺構です。
人の手入れがされている建物は比較的状態がよく、逆に人の住まない売物件となっている遺構は痛みが激しいですね。後者のほうはそう遠くない未来に取り壊しになるでしょうね。もったいない。。。
それでは2016年8月現在の様子を見てみましょう。
売物件となり、痛みの激しい遺構。建物全体が歪んでいて入るのも危険。二階は窓が開きっぱなしになっているので雨風がそのまま入り込んで、さらに廃墟化が進みます。(地図①)
扇状の飾り窓が美しい。もったいないなぁ。。
入り口の戸に斜の板が組み込まれていて、さらに装飾がされています。当時の遺構でしょう。(地図②)
この建物はカフェ−建築の香りがしますね。もともとは旅館だったらしいです。玄関脇の丸窓は残しつつも、一階全体は補修がされています。(地図③)
個人用のお宅として現在も活用され、一番保存状態がいい建物。丸い飾り窓といい、緑の壁といい、その美しさにウットリ。。(地図④)
こちらも保存状態の良い大店。この地域の集会場か何かに利用されてるのでしょうか?入り口の唐破風屋根に荘厳さを感じさせます。(地図⑤)